「意思決定」の科学

https://gendai.ismedia.jp/list/books/bluebacks/9784065209585

川越敏司(2020)ブルーバックス。

22020年11月29日読了

いわゆる合理的意思決定という考え方について、最近の新しい理論を紹介する。経済的な意味での損得に加えて、自分がそれに満足するかどうか(効用)という考え方を取り入れた期待効用理論や、その修正版として行動経済学を打ち立てたプロスペクト理論が中心。

途中の問題に自分で答えて、意思決定のスタイルを分析する手法を採っている点が、工夫が見られる。



生産性 誤解と事実

2020年4月18日読了

学者の書いた本にしては読みやすい。
生産性の定義にも多様性があることから始まり、測定にもいろいろな制約が入ることによる困難さなどから始まる。
単純に生産性という指標を眺めるだけではなく、その変化や割合の比率を見るなど、相対視することを説く。このあたり会計とまったく同じ。

巷間言われる生産性の向上策が必ずしもそうではないこと、また生産性の向上があたかも最重要な政策目標のようになっていることに警鐘を鳴らす。生産性の向上をするには社会構造などの変化の方が大きなファクターとなるが、それ自体、生産性の向上の手段ではなくむしろ目標とすべきことでもある。



なぜ大国は衰退するのか 古代ローマから現代まで

なぜ大国は衰退するのか 古代ローマから現代まで (日経ビジネス人文庫)
グレン・ハバード ティム・ケイン
日本経済新聞出版社

2020年1月19日読了 続きを読む