仕事ではじめる機械学習

仕事ではじめる機械学習
有賀 康顕 中山 心太 西林 孝
オライリージャパン

2018年3月3日読了
機械学習を業務に導入するに当たっての諸々をプログラマの立場から書かれている。「何とかしてくれ」「何がしたいのか」というユーザと開発者の意思不疎通の歴史は、機械学習分野にも現れてくることは時間の問題だ。そもそも依頼する側は中身を知らないので何が出来るかわからず、それを「他の事例から類推」することで自分のところでもできると考えてしまう。その場合に、導入プロセスや組織のサポートと行った面は忘れ去られ技術があればなんとか出来ると思いこんでいる。一方、依頼される側は依頼者が何をしたいのかを言ってもらえると期待しているが、もともと何のためにそれをするかまでは考えが及ばないため、会話が成立しないのである。

ソフトウェアエンジニア向けに本書のような試みが提供されるのは喜ぶべきだが、内容としてタイトルの目的は成功したかどうかは今ひとつだろう。むしろ、機械学習で何が出来るかということを、依頼者となる管理者や業務側の人向けに書くという「努力」をすることに大いなる意義があるのではないか。

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