物事のなぜ――原因を探る道に正解はあるか

物事のなぜ――原因を探る道に正解はあるか
ピーター・ラビンズ
英治出版 (2018-01-11)

2018年11月18日読了
人はものごとを納得するために「なぜ」を問う。この行為をめぐって因果関係を説明することが如何に難しいかを説きつつ、説明へのアプローチを提供するもの。
既にアリストテレスが因果を表す4つの分析モデルを出している。
1.発生を促す原因
2.発生させる原因
3.プログラム上の原因
4.意図による原因

これを分析モデルとして活かしつつ、著者は次のアプローチを提示。
1.因果を表す概念モデル
断定 「である」「でない」
確率 発生を促す
創発 非連続
2.論法モデル
検証型 いわゆる科学的なアプローチ
叙述型 物語として話す。ナラティブな方法。
信仰型 信念の体系

以上の、概念、分析、論法の三面の組み合わせによって、なぜの説明の仕方が色々と考えられる。そのケーススタディとして、巻末にHIV/AIDSの感染、米国法、うつ病の3つを使って、「なぜ」を具体的に違った方法で解説している。

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