史記(6)歴史の底流

司馬遷(著)村山つ・竹内良雄(訳)2006年徳間書店

ここから活躍した人物を中心とした列伝に入る。

史記の面白いところは、この列伝にある。歴史上の主要人物ではなく、エピソードとして語られるような人物がいろいろと紹介されており、人生イロイロである。


史記(5)権力の構造

司馬遷(著)大石智良・丹波隼兵(訳)2006年2月徳間書店

いわゆる項羽と劉邦の時代がおわって、漢の時代に入る。

この時代になるとなんとなく話のスケールが小さくなったように思えて、あまり面白くない。社会が安定すると、ダイナミックな力学よりも、ある閉じた世界での配分のほうに話が行ってしまうからかもしれない。



史記(3)独裁の虚実

司馬遷(著)丸山松幸・守屋洋(訳)

秦の始皇帝が登場してから死去するまでの間。

次々と新しいことに取り組み覇権を得て最後には神になろうとする姿は、天下布武を目指した信長を髣髴させるが、スケールが違う。

これから項羽と劉邦の時代に進んでいく。


史記(2)乱世の群像

司馬遷(著)奥平卓・久米旺生(訳)徳間文庫(2005年)

いわゆる食客が権力を動かした時期。

史記で面白いのは、権力を握るということはどういうことかという点につき考えさせられるところにある。現在の法律では憲法に定められた手続によって選出された代表者によって、国家元首が選ばれる制度と、国民投票によって選ばれる制度と大きく分かれるが、史記の時代は武力を制すること(つまり覇権)によって国を制していた・・・はずなのだが、この覇権を得るには、最後には人としての道があるという壮大なテーマが底流にある。