シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」
ISBN 978-4-8222-4980-9
発行日 2013年12月2日
著者名 ネイト・シルバー 著
発行元 日経BP

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」
https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/13/P49800/

予測に関する統計学的視点からのいろいろな論述。
堅苦しくなく物語として読めるので、500ページ以上もあるが、読み進みのは速い。

データが増えれば増えるほど予測の精度は上がらずむしろ落ちる。
それはデータにノイズが含まれるからであり、その反対にデータの中から有益な情報を示すものがシグナルという意味で使われている。

客観的な真実がないというのではなく、あると信じて追及していく姿勢がよりよい予測に不可欠なこと、また客観的な真実の理解が我々は不十分であることを認識せよという。この考え方に基づき、精緻なモデルを作って分析・予測するよりは、ラフなモデルを更新しながら予測を見直していくアプローチとして、ベイズ的方法がよいとする。

マグニチュード8クラスの地震は(いつとは言えないがある期間内で)想定外ではなく十分に想定しうることや、あの9.11テロも直前の通信が極端に減ったことから、計画が漏れることを警戒して使わなくなったと想定できたことから、異変は察知できたことなど、の例が挙げられている。