宮内庁:玉音放送の録音盤を公開

戦後70年。8月1日に宮内庁が、玉音放送の録音盤をマスコミおよびインタネットで公開した。

http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/koho/taisenkankei/index.html

写真だけではなく玉音も復元されてダウンロードして昭和天皇陛下の御声を拝聴できるようになっている。

いままで放送などで何度も玉音放送は再生されてきたが、これらは米軍に貸与されたものの複製であり音質が不鮮明であったが、今回公開されたものは録音盤そのものからの復元なので、とても鮮明な音声であり、陛下が詔勅を読まれる際に動かされた紙の音と思われる音なども拾われている。
一部、レコードの傷と思われるぽつぽつという音が入るが、現代のデジタル技術では消去することが可能だが、あえて「原盤」の音として残してあるのだろう。

録音の様子は「日本の一番長い日」などでよく知られている。もとは松代に大本営を造営して陛下を疎開させて実権を握ろうとした軍部の意図を読み取った昭和天皇は、自ら疎開されることを拒絶された。そこで皇居内に防空壕として作られたのが、このたび公開された「御文庫附属庫」だ。

御前会議の開かれた場所が崩壊しているものの建物の構造だけは爆撃に備えて頑丈に作られているので、このたび内部が撮影され公開された。戦後全く使われることがなく、天井などは剥落しているが、ここで日本の戦後が始まったと思うと、体がぞくぞくしてくるような映像である。

折りしも、国立公文書館で再び終戦詔勅が公開されることになった。単に活字を読むのではなく、生の詔勅をみると、推敲の跡などが伺えて、いかに短時間で当時の人々が終戦に向けて努力されたのかが伺える。