データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために

データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために

東京大学先端科学技術研究センター 江崎貴裕

https://www.socym.co.jp/book/1249

データ分析の世界に入門書としては丁寧に書かれている。
いわゆるバラ色の世界や言葉が踊る内容ではなく、データ分析と数理モデルの関係や、実際の適用での意味合いなども含めて現実的なところが、抽象的な概念とどのように関連するかという点が意識されていて、初心者にはありがたい。
データ分析の世界に入る人には、おすすめしたい一冊。


名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義

名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義

https://booklive.jp/product/index/title_id/1104782/vol_no/001

著者は大酒飲みであることは文中の色々なところで伺える。そういう人が書く酒に関する健康本は「酒は百薬の長」という類が多いことは想像されるが、本書は酒に関する俗信や迷信を検証する形で医療専門家に対するインタビュに基づいて記述されており、内容はしっかりとしている。

同じ酒飲みとして率直に言えば、あまり読みたくない内容が多い。一方でこれを自分の健康に対する警鐘と受け止めれば、今後の酒の飲み方も考えていかなければならない。

あれもこれも実践することは難しいので、「飲むときにはしっかりと食べる」ことを宣言しておこう。


ポストモーテム みずほ銀行システム障害 事後検証報告

ポストモーテム みずほ銀行システム障害 事後検証報告
価格 1,980円(税込)
ISBN 9784296110919
発行日 2022年03月22日
著者名 日経コンピュータ
発行元 日経BP
ページ数 312ページ
判型 4-6

https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/22/284610/

みずほ銀行の一連のシステム障害に関する検証報告を取りまとめたもの。
第三者委員会は、システムの構造や仕組みよりもむしろ運用する人的側面に問題があったという報告を残している。しかしガバナンスの観点での記述がほとんどなく、コンプライアンス意識が欠如していたとか品質管理の検証が不足していたという総花的な記述に加え、システムの開発や運用面での「これが足りなかった」「こうであれば・・・」という現場での失敗の説明が中心となっている点は、残念である。役員の選任や予算のプレッシャや、あるいは意味を喪失しつつある窓口業務などがどのように経営陣に捉えられて、システム構築や運用に与えた影響が、最も重要な議論点であるはずだ。


リスクコミュニケーション 多様化する危機を乗り越える

リスクコミュニケーション 多様化する危機を乗り越える

https://www.heibonsha.co.jp/book/b596103.html

リスク・コミュニケーションは危機管理における4つの機能のうちの一つである。他はインテリジェンス、セキュリティ、ロジスティクスである。

危機管理は階層構造で捉えるべきで、自助ー互助ー共助ー公助である。

リスク・コミュニケーションとはリスクが顕在化する前に対処するものであり、実際に有事となった場合にはクライシスコミュニケーションが求められる。

危機管理には全ての事象を想定して対処するというオールハザードアプローチが必要で、我々はリスクを選ぶことはできない。具体的な対処は各ハザードに対して学際的方法(都市工学、心理学、経済学、法学、情報学などなど)方法で検討される。


地形で読む日本 都・城・町は、なぜそこにできたのか

地形で読む日本 都・城・町は、なぜそこにできたのか
9784532264673
日経BP 日本経済新聞出版本部

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784532264673

現代の都市の成り立ちについて、地図や地形を用いて歴史的経緯から紐解く。
街が自然発生的にできているのではなく、為政者が意図がはじめにあった上で、後から街へと発展していく過程が分かる。
他方、戦後日本で都市を作ったと言えるのは筑波学園研究都市くらいかもしれない。