書店に行く楽しみの一つに、流通に乗らない本に出合えることがあるということがあげられる。
この本は、地元の出版社によるもので地元の雑誌に掲載された内容に加筆したもののようだが、こういう本に出合えるのは地元ならでは。
内容は、東京多摩地区の市町村の変遷についてそこを通る「街道」の歴史ともに解説するもの。
地元に土地勘がなければ読んでもよく分からないが、逆に普段通る道が「ああ、そういうことだったのか」という道であったりすると、また新しい発見がある。
欲を言えば、市町村単位ではなく「道」単位で記事を書いてほしかった。隣同士の市町村であれば道が重なって冗長だし、地図もその市町村に特化した表示がされていつつ説明が隣の市のほうにまたがっているなどしており、編集に無理があると思われた。
また解説が地図のどこをさしているのかも不明確であり、この辺も改めるとさらに分かりやすい内容になるだろう。