2016年8月16日読了
一橋大学開放講座(如水会館)がなければこの本を読もうとはしなかっただろう。もともと商道徳ということを説いたことはアタマに入っていたが、開放講座の話を聞いて、改めて読みたくなった。
渋沢栄一は幕末から明治維新にかけて、様々な経歴を経て農業、武士、官僚、実業家の経験があり発想に無理がなく、自然体であることから、論語と算盤というタイトルによらず堅苦しくない。商人にも儲け主義ではなく商道徳を踏まえた行動が求められることを説き、また論語の解釈も体制側が従順な民を作るための解釈としてではなく、人間としてのありようを独特の解釈で説いている。
以前から読みたかったのだが、書物になっているものがなかったので、筑摩の新書のおかげで願いがかなった。
(調べたら、角川ソフィアにもあるようだ)