松陰の本棚: 幕末志士たちの読書ネットワーク

2016年11月15日読了

発熱で病床にて読書。松陰先生に知れたらこっぴどく叱られそうだ。

松陰先生の読書好きはよく知られているが、会沢の「新論」は入手が困難だったようで、それをめぐる思想の転換を追いかけて行っている。当初長崎に遊学した際は、「新論」を「見た」と表現しており読んではいなかったようで、その後、その内容に価値を認め書を得ようとするもなかなか入手できなかったようだ。

また当時の学者の間では書物を貸し借りすることでお互いの情報交換や意見をぶつけ合いながら知のネットワークを形成していたという着眼は興味を惹く。これが知識人の間で尊王攘夷思想や倒幕思想が広まっていく「メディア」であったとすると、また違った形で幕末が見えてこよう。

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