2016年12月17日読了
高齢化と人口減少がもたらす問題について悲観論が多い中、長寿国であることのメリットや経済成長ということの意味合いを経済学者の立場から説こうとしている意欲は認められる。しかしながら、新書という制約からか論理に深みがなく、打開策は見いだせていないのが残念。
人口増加が経済成長をもたらすという考え方ではなく、イノベーションが経済成長を担うということは、諸所言われている話であり、そのイノベーションが起こりえない問題や、イノベーションによる「成長」以外のメリットを測る方法がなければ、国策の評価ができないので政治家はKPIとしてのGDPの成長に走ろうとする問題に、もっと切り込んでほしい。