釣りと気象

長久 昌弘(著)成山堂書店(2002年)

釣りと気象 (気象ブックス)
長久 昌弘
成山堂書店


著者は気象庁の予報官であり磯釣りを趣味としているだけあって、内容はズバリ得意分野として書かれていることもあり、読みやすい。
前半は、四季折々の気象の変化と旬の魚との関係を記述。季節特有の天候の変化やそれに伴う釣果への影響などがある。
後半は日本周辺で発生しやすい典型的な気圧配置10種を解説し、釣り場の環境にどのような影響があるか、特に波がもたらす海難事故への影響を記述。特に実際に波に飲まれて亡くなった人の目撃談は淡々としているが臨場感がある。
著者は晴れた日よりも少し崩れた日の方がよく釣れるといっているが、これは自身の経験からも言える。特に下り坂のときのほうが釣れるので、「引き際」をいつにするかはとても大事な判断になる。
夢中になって楽しむだけではなく、少し周りの変化も考えながら釣りをすることが結果的には安全で楽しい釣りとなる。

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