BtoB決済 デジタライゼーション―XML電文で実現する金融EDIと手形・小切手の電子化

2019年1月16日読了
2018年12月にZEDI(全銀EDI)が導入された。
従来は会社の取引に伴い送金において、送金に関する付加情報は20桁程度しかつけることができなかったが、これに加えてXMLによる電文をつけて送金できるようになったところが、新システムの注目点である。
いわば、送金に関する情報が「送金の事実」しか伝えてこなかったことは、売掛金の消込業務や控え書類の保管など色々な事務作業を生んでいたため、経済全体では金融ネットが情報のボトルネックになっていた状態が、解消できる可能性が出てきた。例えば、納品受領書と送金データを一元化するなどの扱いもできる。
さらには、このデータを活用した新たな取引の可能性もあり得る。取引データを活用したファイナンスや、データ自体を管理するバックアップ業務なども考えられよう。
しかし、一番重要な着目点は、取引における情報のボトルネックがZEDIによって解消されることで、取引の事務所に関するデータが一気通貫で流れるようになるという点だ。
上手に活用すれば、個々の企業の業務効率向上につながるだけではなく、経済全体への波及効果も大きいはずだが、それを使うユーザ側がきちんと勉強してよい事例を積み上げていく必要もあるし、行政の書類主義を解消しなければ結局、「紙で保管」という価値のない雑用は残ることになる。

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