天然知能

天然知能 (講談社選書メチエ)
郡司ペギオ幸夫
講談社

2020年1月8日読了

人工知能に対して自然知能という概念があるとすれば、著者はさらに天然知能という新しい概念を提唱する。
人工知能はデータを元に何かと何かを比較することで最適解選択の判断をするものだが、比較して評価することとは違う世界を持つ「わたし」の持つ能力を天然知能といい、「ダサカッコワルイ」ものであるべきだという。
いろいろな生物のもつ認知能力をマネコガネ、サワオサボテン、イワシ、カブトムシ、オオウツボカズラ、ヤマトシジミ、ライオン、ふったち猫を通じて描写して、人間の認知能力について議論を進め、最後には現象学や量子力学まで登場してくるので、「天然知能」ではなく「天然な」知能しかない凡人には理解しがたい世界がそこにあった。

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