2020年5月3日読了
とにかく疲れる内容。
「悪に共感する人も悪なのか」という疑問を投げかける。
人間の性質は本質的に善でも悪でもなく、あるがままのものだ。悪とは経験の一部に過ぎないーーーというのが著者の立場。
裁判員になる人や、何らかの善悪の判断をする立場にある人などは、読んでおいて損はない。同意するかどうかは別として、人が悪と信じているものは悪ではなく、悪事を行う人は悪人ではなく(善人でもなく)ごくごく普通の人である。
メモとして「10の事実」
1.人間を悪とみなすのは怠慢である。
2.あらゆる脳はすこしサディスティックである。
3.人殺しは誰にでもできる。
4.人の不気味さレーダは質が悪い
5.テクノロジーは危険を増大させる。
6.性的逸脱はごく普通のものである。
7.モンスターとは人間のことである。
8.カネは悪事から目を逸らさせる。
9.文化を残虐行為の言い訳にすることはできない。
10.話しにくいことも話さなければならない。