2020年9月15日読了
偶然にも書店の雑誌棚で見つけたのだが字があまりにも小さく読みづらいので一度は手放した。店内を見回して、どうしても気になるので「とりあえず買って」おいたものだが、老眼鏡をかけて読み始めたら、入り込んでしまった。
統計学あるいはデータサイエンスというものの奥深さを味わえる特集。データをどう加工し解釈するかは一般には理系的技術論として捉えられるが、「思想」という視点から見た場合、それが社会現象や人間の判断とどのようにつながっているか、つなげて考えることができるかという問題になる。
世はコロナ禍で連日のように「感染者数」が報道されているが、それ自体が誤りであることを説くばかりではなく、背後にある「人間対科学技術」「専門家対素人」といった対立構造が隠されていることを議論する浜田「感染者数とは何か」など、統計学の本で数式ばかり見ていたところで異なる視点を提供してくれる。