不眠と年齢

毎朝、四時頃に目が覚める。
30前半の頃は、明らかにストレスが原因だった。難しい(あくまでも自分にとっては)仕事が降ってきて、いろいろと気になることがあって、それなりに一生懸命取り組んだけれど、やはり限界があった。
早期覚醒は鬱病の初期症状とされるけれども、自分の場合はそれに近かったかもしれない。どんなに疲れていても、遅く寝床に入っても朝暗いうちに目が覚めた瞬間に、仕事のことを考えているのだから。しかも周囲が静かで暗くて集中できるから、余計に頭が空回りしてしまい、本当に辛かった。
毎朝起床時間を就寝時間の記録をして、自分が如何に寝ていないか、病気になるのではないかと心配した。
その時は上に相談できる人もいなかった。後でこれが最大のストレス要因だったということが分かったのは、40歳過ぎてから。
困ったことは上下を問わず口に出して相談する。これがいまの解決方法。自分の中にある主観性がもたらす問題と自分の外側の客観的世界にある問題と、実は混在していることが多いことに気が付くのは、人に話しているとき。
現象学という哲学を知ってから(それを深く勉強したわけではないが)、派生的に色々と本を読むようになり、直接何が役に立ったわけではないが、何らかの思考変化があるのだろう。
そして無理に答えを出そうとしなくなったのも40歳過ぎてから。自分が勝手に問題を頭の中に作っているのに、それを解こうとしても答えは出ない。
一応、いまでも世の中は動いているという現実の追認と、あるべきことを狙うよりも、まずは自分にできることを考えて実践しようという考えが漸くとれるようになった。
それで、40代後半に入り、また朝早く目覚めるようになった。
老化に向かっていることは間違いないと観念できるようになった。ただ、目覚めて以降の雑念があるとまたストレスを生むので、ラジオを聴いている。本を読むこともある。半分はうとうとしているが、とてもためになるトークが聴けることもある。
昼間、眠くなるかといわれると、そういうこともほとんどない。結構、昼間の時間は仕事がいろいろとあって充実しており、眠気を感じる時間帯はない。

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