釣られない魚が大物になる―手術職人の生き方論

南淵 明宏(著)日本放送出版協会 (2006/05)

バイパス手術を生業とする心臓外科医が、仕事を通じて感じていること、特に「プロとは」という観点で記述したエッセイ。

プロは独自の時間概念を持つ
自分から手術を勧めることなどない、患者の選択である
手術の必要性、内容、経過や結果、については全て説明責任がある
バイパス手術はどんなに熟練してもケースは全て異なるし、不測の事態が必ずありえるので、直前は臆病になる
失敗はありえる、しかしそうであっても説明は必要。
患者にとってひどい事態であっても患者の状況にとっては最善かもしれない

などの記載が参考になった。
筆者の生き方はかなり周囲に軋轢を生んでいると思うが、周囲に阿らず真実に立ち向かって生きようとする姿勢には、すがすがしさを覚えるだけでなく、自分の仕事に対する態度やありかたにとっても励みになった。

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