制度と文化―組織を動かす見えない力

佐藤 郁哉 (著), 山田 真茂留 (著) 日本経済新聞社 (2004/09) 
 
この手の本を待っていた。
修士課程での卒論のテーマは「企業文化」にしようと考えていた。
しかしながらベースとなる参考書がないことやあまりに漠然としたテーマに、時間内で完成させるのは無理であろうと考えて、
あきらめた経緯がある。この本がそのときにあれば、あきらめなかっただろう。
 

筆者のポイントは、現象的に企業文化を「○○がある」という形では捉えず、組織の行動と組織構成員(働く人)や、
それらを取り巻く価値観との関係での相互作用という形で、文化を捉えていることである。

そこには、経済学の命題である効率性追求モデルで業績がよい企業を「よい企業」と矮小化することを批判し、
文化に対するよい悪いではなく、文化そのものを客観的に捉えようとする姿勢がある。

社員がユニークだと思っている会社の特性が実は横並びな類似的性質であったり、実に特徴的な部分を抽出してみるだけでは、
同様の性質がどんな会社にでも見られるといった、読者の先入観を覆す内容が多い。

全体として学説の変遷を分かりやすく解説している。しかしながらテーマが重いため、寝床で読んでさっと理解できる内容ではない。
もう一度読みたい。

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