鋼のメンタル

鋼のメンタル (新潮新書)
百田 尚樹
新潮社

2017年1月31日読了

「永遠のゼロ」の著者は50歳を過ぎて作家デビュ。歯に衣着せぬ物言いは好き嫌いがあるだろうが、自分には馬が合う。
タイトル通り心を強く持つための著者なりのものの考え方を紹介するもので、読む人によっては「そんなことできないから悩むんだ」と言われるかもしれないが、著者の言っていることは認知行動療法と同じ視点である。つまり、過剰な自意識や思い込みが自分を苦しめていることに気が付き、「命まで取られることはない」と開き直る勇気を持つこと、自分が考えるほど人は自分のことを見ていないなど、他人を意識し過ぎないようにすることなど、当たり前のことを言っている。その中で、若いころの受験勉強や競争は失敗したからと言ってどうなるものでもなく、逆にそれを避けることによって挫折感すら味わえないというのは、将来に禍根を残すなどの話もある。
一番身に染みたのは、40代で成功しない人はそれ以降成功しないという話だった。思えば、ゼミの先生にも同じことを言われたことを50歳を迎えた今になって思い出すとは。

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