入門 哲学としての仏教

入門 哲学としての仏教 (講談社現代新書)
竹村 牧男
講談社
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著者は仏教研究者でありいわゆる仏門に帰依している訳ではない。著者が言うように仏教研究は各宗派の研究者が多く、畢竟、自らの宗派には批判的にならず仏教の本質というよりは、その教義に研究の中心がおかれてしまうという嫌いがある。
本書は、存在、言語、心、自然、絶対者、関係、時間という概念を仏教哲学という立場から開設しようとしている。
要素還元論的西洋哲学に対する批判は、現代社会が貧困、環境破壊、疫病、紛争、テロなど矛盾だらけになっている現象面からもなされるが、むしろその万物の根源を求めようとする西洋的態度に問題があるのではないかという考えを立てている。
対して、全ては無に帰するという仏教哲学の考えを押し出そうとしているのだが、所詮、新書版での解説では十分に理解しきれない。
宗教が人間はどうあるべきか、どうすべきかを問うのに対し、哲学は、人間はどうあるのかを問うという。本来無であるという考えを理解するには至らなかったが、いずれ深めてみたい分野である。

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