2003.2.11
学校、特に大学に対し、卒業したらすぐに役立つ技能や知識を身に付ける教育を施すよう企業側からの要望があるらしい。
人材育成など時間をかけてやっている状況ではないという企業側の事情はわからないでもない。
しかし、大学にそれを求めることは如何なものか?
一つに大学は研究機関であり、いわば「役に立つかどうかも分からない」ことを究めていく役割を担っている。
むしろそういう即戦力は「専門学校」などに求めるべきではないか。
企業から専門教育のために専門学校や社会人大学院などに学生を派遣してもよい。
いかなる形であれ、教育機能を失った組織からは人材は育たない。
また、そこで学べないというレッテルのついた組織には就職希望者もいなくなる。
昨今の企業に本当に必要な人材とは、即戦力ではなく考える力ではないのか。
考える力の基礎は、幅広い基礎学力と先入観のない思考方法、そして新しい価値を求めようとする志である。
「役立つ」とはあくまで企業側の主観による判断であって、本当に役立つとはこういう事なのだというのが考える力の発現である。