岩橋文吉(著)モラロジー研究所 (2005/05)

中高校生向けに書かれた著者による講演の記録。吉田松陰にまつわるエピソードを添えながら、いわゆる「自分探し」をして志を立てることを説いている。
「自分探し」とは浮ついた気持ちであれこれやってみることではなく、本当に必死になって物事に
取り組む姿勢がないと本当に自分のやりたいことは見つかりはしないという、きわめて青臭い話ではあるが、もともと、愚息用に買った本が置いてあったので読んでみた。
むしろ、子供を甘やかせる親世代にこそきちんと読ませたい本である。立志とそれを実現するための学問は青少年だけのものではなく、どんな年齢になってもできることであると説く筆者の姿勢は、いわずもがな、松陰先生の教えそのものである。
筆者は広島で、玖村敏雄氏の薫陶を受けたそうだ。玖村氏とはあの岩波版吉田松陰全集の編纂にかかわった人であり、肝いりである。