「世間体」の構造—-社会心理史への試み

井上忠司(著) 講談社学術文庫 (2007/12/10) 1977年刊行の再出版。世間に対して恥ずかしいとか、世間を憚るとか、「世間」という言葉を使った表現が日本独特の思考を表象しているという問題意識の元に、「社会心理史」という側面からアプローチした書。 かつてR・ベネディクトが「菊と刀」で、日本人…

実存からの冒険

西研(著) ちくま学芸文庫 (1995年) 難解な(といっても哲学はみなそうだが)ニーチェ、ハイデガーを扱った哲学書にしては分かりやすい言葉で書かれており、読みやすかった。 確かに哲学とは原書を読んで自分で考えろという向きからすれば、こういう説明をすることは批判もあるのだろうけれど、 自分のような哲…

危険運転致死傷罪

酒飲んで車を運転して死亡事故を起こしたときに、業務上過失致死罪か危険運転致死傷罪を適用するか、裁判で問題になった。 特に、後者を適用するにはいくつかの判断要件があるらしいが、ポイントは「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態だった」かどうかにあるようだが、アルコールが検出されても、その「影響があっ…

孟子

貝塚茂樹(著)講談社学術文庫(2004/09) 「孟子」のテキスト、訳本、注釈書は現在山のように出版されているけれども、さて興味を持って読めるものを捜すと、なかなか見当たらない。そこで専門でもないのにその役を引き受けることになってしまった・・・・とは著者の巻頭辞である。