言語的思考へ—-脱構築と現象学

竹田青嗣(著)径書房 (2001/12/15)
言語的思考へ- 脱構築と現象学
寝床シリーズ(と自分で銘打っている)の一冊にしたのは間違いだった。確かに読みやすい言葉で書かれているが内容はそれなりに奥深いため、きちんと居住まいを正して読むべきであった。というわけで再読したい本の一つである。


人が「妥当」と考える根拠は何か、人が状況認識を共有できるのはなぜか、といった問題は全て言語の機能に行き着く。
正義とか適正とか妥当といった考えは、全てが客観的な事実に基づく判断により行われるが、本書を読むとその客観的判断とはまったく「似非」であると思わせていく。
ジャック・デリダの思想と対比させながらの論述なので、デリダを呼んだことのない身にはなかなかわかりづらい部分もあったが、文章そのものはいつものことであるが、哲学書とは思えないほど非常にわかりやすい。

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