電話がかかるとADSLが切れる

自宅からのインタネットアクセスにはADSLを使用しているが、困ったことに使用中に電話がかかると通信が途絶える。この症状は、
2001年の加入時からずっと続いており、「ベストエフォート」を標榜するADSLであれば仕方がないものと思っていたが、
調べているとどうもNTTの(旧型)保安機に問題があるケースがあるらしいことが判明。

ADSLは、NTTの物理回線(NTT東)に回線事業者(イーアクセス)がサービスを載せたものをプロバイダ(ニフティ)
が提供するという重畳構造になっているので、こういったトラブルがあったときには誰に聞けばよいか困ってしまう。
とりあえず料金を支払っているニフティのサイトでトラブルQ&Aを探すと該当する項目があったので、
その手順に従って症状を伝える手続を行なった。この後、改善に向けてどういう対応が行われるか、最終的には誰がコスト負担をするのか、
その辺を随時アップデートしていくこととする。


2007/3/18 休日にも関わらずニフティから回答が来た。以下要旨。

 

電話着信時にADSL接続が切断される現象は、その現象が100%発生するのであれば、旧型 6PT保安器「6PT(Ver.1)」
との相性問題である可能性高い。

※保安器とは、NTT側で設置した避雷目的の安全装置。交換希望の場合は、ニフティが手配可能。
※保安器交換にあたり、手数料として 8,300円(税込8,715円)が発生し、保安器交換当日は私(場合により、マンションの管理業者)
の立会必要。
※NTT担当者が、設置保安器の型番を確認し、交換の必要がない保安器の場合でも、上記費用は発生。
※電話着信断が発生するのは 旧型 6PT保安器「6PT(Ver.1)」のみ。

ただし、電話着信時の回線断に関しては宅内環境や回線品質等の影響も考えられる。保安器が原因か問題切り分けのため、
回線事業者側で帯域調整を実施し、接続の安定性を十分に向上させた状態で再現されるか確認。

帯域調整を解除まで一時的に通信速度が著しく低下。帯域調整後、解除・再調整が可能。
帯域調整状態でも現象再現する場合は、保安器の影響を受けている可能性。一方、回線断が発生しない場合、
回線品質などに問題があると考えられる。

電話発着信の回線断検証を目的とした帯域調整の流れ。

1.速度を最低値へ調整。調整後、当窓口より再度連絡。

2.こちら側にて電話着信時の回線断が改善されているかを確認しその結果をニフティ窓口へ連絡。

3.改善された場合 :保安器に問題なく、速度面でも最適となるよう再度帯域調整を実施。
 改善されない場合:保安器に問題がある可能性が考えられるため、帯域調整解除、保安器交換などを検討せよ。

帯域調整に同意するなら、下記のフォーマットに必要事項を記入の上、連絡せよ。

・・・というわけで、早速、帯域調整の依頼をした。


2007/3/20 niftyより帯域調整の手続をとった旨のお知らせ。但し実際の帯域調整は、別途連絡するという。たぶん、
回線事業者のイーアクセスに連絡したという意味だろう。


2007/3/23  ニフティから帯域調整手続が完了した旨、連絡アリ。

 

現状で電話着信時における切断が改善されているかを確認せよと。

状況が改善している場合は、最適値での帯域調整(速度面においても最適となる調整)を、
改善されていない場合は帯域調整の解除を承りますとのことだ。


2007/3/25 遅ればせながら実験開始。自分のケータイから電話をかけてみる・・・となんと切れない。一応、念の為、
もう一度試すがやはり切れない。今までだったら、電話がかかるとルータが「カチッ」という音を立ててADSLランプが消えていたのに。
これは「帯域調整」が奏功しているのか?

 

しかし、通信自体が「切断」しないものの「停止」してしまうようだ。メールを電話がかかるとデータのダウンロードが中断してしまうが、
電話を切ると直ぐに開始する。この点は、帯域調整前後で症状が異なっている。

早速、ニフティに結果を返信する。

 


 

2007/3/26  ニフティより、症状をもっと詳しく連絡してくれとのメールが来る。早速、詳しく回答する。

 


 

2007/3/27 ニフティより、モデムを初期化して接続を再設定せよとの連絡。

 


 

2007/3/31 上記試すが、症状は同様の旨を回答。

 


 

2007/4/1 ニフティより回答。

ADSLは高周波数帯を利用したサービスのため、減衰、干渉、ノイズなど、宅内外の様々な要因による影響を受け易く、
接続できなかったり、速度が出なかったり、接続が安定しないことがある。
以下のADSL回線が不安定となる主な原因と対処方法に該当する場合は改善してくれと。

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宅内環境による影響
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●配線状態

●電話線の長さ

●宅内の電話線の配線

●家電機器、コンセント

●電話回線を利用した他機器の影響

●ネットワーク機器の影響

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周辺環境による影響
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アパート、マンション等の集合住宅でご利用の場合、建物内の他の電話回線の影響で接続に支障が出る場合がある。

周囲に以下のような施設が存在する場合、そこから発する電磁波、ノイズなどにより通信に影響を及ぼす場合がある。

・発電所 / 変電所 / 高圧鉄塔
・工場、空港、無線施設(放送局等)
・鉄道、高速道路、河川

 その他、近隣、および自宅からNTT 収容局までの区間で、電気、水道、道路など各種の工事が開始されたことで、
電話線が影響を受ける場合がある。

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ここまで来ると、根競べのような気もするが、先方にも当方にも悪意はなく問題解決に向けての努力なので、面倒だがとりあえず、
PCを回線直結して実験。確かに通信速度は上がり回線品質は向上したかのように見えるが、
電話着信時に画面更新が停止するという現象に変化はない旨を回答する。

 


2007/4/2 ニフティより回答が来る。

症状についてはADSL回線上の問題が影響している。しかしながら、
回線事業者側では接続の安定性を最も重視した帯域調整を実施済みのため、これ以上のADSL回線品質の改善は困難。そのため、
現状にて利用せよ。

結局あきらめよということらしい・・・。

最後の質問をした。

ADSL回線上の問題とは、局舎からの距離による減衰やISDNとの干渉によるものか、
安定性を最も重視した帯域調整とは最適な回線状態を意味しているのか。

 


 

2007/4/3 ニフティより回答。

回線事業者での調査の結果、利用電話回線の近くにISDNはなし。そのため、ISDNの干渉はない。また、現在の帯域調整状況は、
接続安定化のために最適な調整値となっております。

・・・つまり、最も遅くしてあるということか。結局これで終わりとなった。(完)

 

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