生産性 誤解と事実

2020年4月18日読了

学者の書いた本にしては読みやすい。
生産性の定義にも多様性があることから始まり、測定にもいろいろな制約が入ることによる困難さなどから始まる。
単純に生産性という指標を眺めるだけではなく、その変化や割合の比率を見るなど、相対視することを説く。このあたり会計とまったく同じ。

巷間言われる生産性の向上策が必ずしもそうではないこと、また生産性の向上があたかも最重要な政策目標のようになっていることに警鐘を鳴らす。生産性の向上をするには社会構造などの変化の方が大きなファクターとなるが、それ自体、生産性の向上の手段ではなくむしろ目標とすべきことでもある。