中国の思想「老子・列子」

奥平卓・大村益夫(訳)徳間文庫(2008年)
老子は陰陽思想の原典であり前々から読みたいと思っていたが、やはり難しかった。
あまりにも達観したというか一言で全てを表現しようとしているというのか、表現に奥行きがありすぎて、何度も読んで噛み締めていかないと、理解の域には達しないだろう。
ただ、ものごとの捉え方として、常に正があれば反があり、天には地があり、有には無があり、作為には無為があるというように、相対化しているところが大きな特徴であるようだ。
上善若水が老子から来ているとは知らなかった。
列子は、老子と異なり物語や例え話を使って思想を説こうとしている点、老子よりは理解しやすい。少なくとも言っていることは分かる。朝三暮四の話はここからきている。
いずれも作為作為の連続であるビジネスの世界からするとまるで理想郷のような世界なのだが、あるいは「そういうものか」と悟るべきものなのか、よくわからないがいずれまた読みたいと思わせる。

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