SUICAの盲点

利用者からの要望が強かったと思われるJR各社のカードのうち東日本のSUICA、東海のTOICA、西日本のICOCAが来年3月から漸く相互利用できるようになるようだ。
首都圏と関西圏を出張移動する人なら誰もが、紙の切符なら一枚で済むにもかかわらず電子マネーを使うと三枚のカードが必要になることにアホ臭さを感じていただけに、漸く当たり前の状態が実現できるようになったと言うことか。各社を跨ぐ運賃計算などどうしているのか興味はあるが、その辺の解明は鉄道マニアに任せたい。
先日、横浜駅でクレジット機能を使ってSUICAにチャージしようとしたら、「このカードは使えません」と無情にも弾かれてしまった。機械に情を求めても仕方ないが、はじめはクレジットの不正利用でもされたのかと思った。
駅員(最近はお客様対応は若い女性の担当らしい)の助言により別の機械で試したら問題なく使えたので理由を尋ねると、「機械との相性が悪い」という。ついでに「私の場合は、あっちの機械だとダメなんですよ。そういうことってあるんですねぇ。」ときたぞ。
おいおい。いくら美人でも問題解決できなければ、無愛想でも対応できる駅員のほうがずっといいぞ。
どうやら横浜駅が数日前に導入した新型機と私のカードの「相性」が悪そうなのだが、駅員と私との相性も悪そうで、それ以上、駅員を相手にしていると怒りが込み上げてくる危険性を感じたので素直に改札を通過。
さて後日、カード会社に件の経緯を話すと、再発行して新しいカードにすれば問題解決することがわかった。早速手続きを申し出ると、「SUICAの残高を移すために現在ご利用のSUICAを停止し10日ほどしたら新しいカードが届きます。その間、SUICAは使えませんがよろしいですか?」ときた。
またもや、おいおいである。
カード期日が来て更新する際にもそういう手続きになるのかと尋ねると、更新の際は新しいカードに旧いカードから残高を移すのは駅の機械で自分でできるという。なにがどう違うんじゃ。再発行と更新それぞれに手続きの理屈はあるのだろうが、利用者の利便性という観点からすると、全く不可解(不愉快)なことで、こういうのを制度設計の誤謬という。
そんなわけで手間をかけただけで私の問題は何も解決せず、ただ新型の券売機がなるべく遅く普及してくれることを願うだけの皮肉な結果となった。

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