RStudioではじめるRプログラミング入門

RStudioではじめるRプログラミング入門
Garrett Grolemund
オライリージャパン

Rプログラミングの入門書と銘打っているだけあって、カードゲームやサイコロを通じて簡単なプログラムの書き方を教えているが、内容はとても濃い。
これはプログラミングのノウハウというよりは、Rというソフトウェアの設計思想をきちんと理解しようとする著者の意図がよく表れている。

例えば、アトミックベクトルという言葉は、この本で始めて触れた。Rにとってベクトルという型は最もRを特徴付ける型だが、統計の本では数学的な意味での解説が多く、プログラムという観点ではなかなか目に留まらなかった。この本を読むと、ベクトルを制するとRを制することができるという気持ちになる。それは後半のfor文の解説のところでも同じだ。

統計系の本にはほとんど説明のないRのクラスについての説明は、Rをオブジェクト指向言語として使う基本となる概念だ。クラスを使うと、プログラムが楽になるというだけでなく、可読性もよくなり、バグも少なくなる。クラスとメソッドの組み合わせでオブジェクトを操作できる。

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