アサーション入門


アサーションとは監査の領域では「経営者の主張」というわかるようなわからないような訳語が当てられているが、「主張」という言い方にやや違和感を感じつつも普通に用いられるようになった。
本書は、副題からもわかるように、対人関係における言葉遣いと心の持ち方に関する内容であって、監査とは全く異なっている。ただ、「自分も相手も大切にする自己表現法」という考え方は、まさにアサーションという言葉のもつ本質的なところをついており、一方的な主張ではなく双方の立場を尊重しつつ自分の意見を正当に述べるという事で、突き詰めれば、対人関係だけではなくビジネスや国家間の外交にまで発展しうる考え方だ。
基本として、
1.自分の思いを確かめる(自分は、どういう気持なのか、どうしたいのか)
2.事実や状況を共有する(相手と分かち合う事実はないか)
3.提案は具体的に述べる(とりあえず、一つ提案してみる)
例え話として最もわかり易かったのは、隣に座っている人から自分の消しゴムを黙って使われてしまった時の対応を、ドラえもんの登場人物だった。
のび太   (返して欲しいが何も言えない)
ジャイアン  返せよな!
静香ちゃん  今度使いたいときは、「貸して」って言ってね。
どうやらアサーションとは小学生でもわかる話のようだ。

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