古紙配合率偽装

年賀葉書に含まれる再生紙の割合が「偽装」されていたらしい。再生紙というには40%の古紙が含まれていなければならないそうだが、
実際には数%程度しか含まれていなかったようだ。そうしないと安定した品質が出ないというのが理由らしいが、
品質がよいものを悪いと表示することが偽装とされるのもどうなんだろうか。

最近の中国などでの需要が増えて古紙の価格が上昇し、原材料として使うにはそのままパルプを使ってもコスト的には変わらないのかも。
あるいはエコブームで再生紙と書かれた商品のほうが売れ行きがよくて、需給のバランスが悪いのか。

紙は紙であって、用途に応じて使い分ければいいと思っているので、100%パルプのトイレットペーパとか、
上質のメモ用紙などはいただけないのだが、再生紙が40%含まれていようがどうでもよい話だ。
葉書は葉書としての機能を発揮できればよいので、あとは消費者に選択を委ねて再生紙割合を10%から100%
まで段階的に表示すればよいのではないかと思う。「チームマイナス6%」とか「町のゴミを拾いました」とか、最近は会社が
「よいことをしました。ほめてください。」と言わんばかりの宣伝をしているのを見ると、なんだか情けなくなる。名刺に「再生紙使用」
など書かれているものを頂く事があるが、会社の方針であって使っている人の意思ではないのだろうが、そいういことは「あたりまえのこと」
として黙ってやればよい。

本当のエコロジーは紙をなるべく使わない、上手に使うことであり、再生すればよいというものではない。
国が本当のエコ社会を目指すなら、(特に儀礼的な)年賀状のやり取りなんか止めてしまえば随分と紙の消費量は減るはずだ。
そもそも日本独特の「官製はがき」というものを製造販売し紙の消費を奨励するような慣習をやめるのが、国の政策なのではないのか。多分、
儀礼的年賀状を一番出しているのは政治家だろうから、それも無理なのかね。

まったく、「エコブーム」
に便乗している商売人とグリーンコンシューマを気取ってリサイクル品を使うことで思考停止している消費者とを嘲笑するかのような出来事で、
「偽装」以前のところに「もやもや」とした感じがあって不愉快だ。

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