では酔わないためにはどうしたらよいのでしょうか。
(0)船に乗るのをやめる
岸壁や川で釣るということですが、これは「沖釣り」という楽しみを否定することになるので、解決策にはなっていません。船酔いが嫌だから船に乗らないという人をたまに見聞きしますが、発想が後ろ向きで残念なことです。
後ろ向きな発想の論理的帰結は、人間存在の否定に繋がります。船酔い対策以前に、人生について考え直す必要があるのではないでしょうか。
(1)普段から揺れに慣れる
- ジェットコースター
- フリーフォール
- 高速エレベーター
- 公園の「ぐるぐる回し」(正式名称不明)
- 回転椅子(無料かつ仕事中でも可能)
- 3D-IMAX
どんなに酔わないと豪語している人でも、波が変わったり船が変わると酔ったりします。
考えてみると、遠心分離機に乗ってぐるぐる回しの訓練をする宇宙飛行士でさえ「宇宙酔い」という症状がでるといいますから、乗り物酔いは人体の自然な反応であると言えましょう。
一方で、訓練によって慣れることもできるということでもあります。船頭さんの中でさえ、船に乗りはじめの頃は船酔いで大変だったという人もいます。
日常訓練の方法で、役に立つかどうか分からないものを紹介します。
(2)ゆれのパターンが合う船に乗る
どうも酔いやすい船と酔いにくい船とあるようです。たぶん波風の状況、船の形状によってもちがうのでしょうが、私の場合、小型ボートや屋形船では酔いません。最も危険なのが30人乗り程度の船(つまり釣り舟)で、それより大きいやつは大丈夫みたいです。
つまり、小さい船は波がある場所では出船しない。大きな船は多少の波でも揺れないし、揺れ方が大きい。釣り舟は一番揺れる環境で乗ることになる。
こういったパターンを掴んでみましょう。
(3)釣り座を選ぶ
- エンジンの煙が嫌いな人は風上になるようにする
- 舳先を見ていると酔う人はトモにする
- あらかじめキャビンに入りやすいところに釣り座を選ぶ
舳先やトモよりも胴の間(中の方)が揺れが少ないせいか酔いにくいです。船酔いするので場所を変わってもらうようお願いをしてみるのも一計ですが、釣果に影響するので頼まれたほうは迷惑かもしれません。釣り座が先着順の場合は早めにいって良い場所を確保すべきです。
(4)落ち着いてから乗る
実はあせって船宿に行って、時間ぎりぎりに船に乗ると神経が高ぶるので酔います。また船が動く間に支度をするので、これまた酔いやすくなります。船が出るまで岸壁でボーっとしておくのもいいです。
河岸離れ1時間前には船宿に入りましょう。
(5)しゃべる
隣にいる人と楽しくしゃべることも大事です。
黙々と集中するのは、糸を垂らしてから。そうでないときは、雑談でもして気を紛らせます。
でも、あまりしゃべりすぎると邪魔になることがあるので、気をつけましょう。