交差点

横断歩道を渡るときに、右折してくる車に轢かれそうになって怖い思いをしたことが何度かある。
運転者の立場では、左折車の場合は、進行方向に歩行者が見えるので、横断歩道を渡っている歩行者を轢くことはない。反対に歩行者は内輪差による巻き込まれに気をつける必要はある。
右折車は、対抗車線が開いているかどうかに気を取られて、歩行者にはあまり目が行っていない。これは右折車が交差点に進入して待っているため、早く交差点外に出たいという気持ちがあるからかもしれない。
とはいえ、ちょっと間違えば人の命に関わる問題である。交差点システムとしての工夫はできないものか・・・とかねてから思っていたが、歩行者と車両とを「完全分離」することができればこの問題は解決する。
典型的な東西方向と南北方向に道路が交わっている四辻の交差点を想定しよう。
つまり、交差点を一時的に歩行者に開放し、斜め横断も含めて歩行者には自由に移動してもらう、その後、東西の車の流れ、南北の車の流れというふうに、パスを作っていく。こうすれば、少なくとも歩行者と車両とは完全分離できるはずだ。
この方法のさらなるメリットは、従来の交差点は信号が青になっても歩行者がいる限り直進以外の車両は交差点にとどめられているという問題を解決できるという点だ。特に歩行者の多い都心部や学校や商店街近くの交差点ではこのメリットは大きいはずだ。
さらに、歩行者が交差点を斜向かいに進みたいときは、東西方向⇒南北方向というように二度わたらなければならないところを、一度斜めに渡れば用が済むという事で、これは車両を横断歩道で停止させることを一度で済ませるというメリットにつながるはずだ。
以上の話は、既にスクランブル交差点などで実現されていることなのだが、これがなぜもっと広く行き渡らないのか不思議でならない。いまやネットワークと監視装置とソフトウェアで交差点の信号は簡単に遠隔制御できるはずだ。時間帯や交通状況に応じて上記の組合せをすれば、事故の防止に繋がると思うのだが・・・・。
交差点を経済学的に捉えれば、安全と効率のトレードオフの関係だということになる。今の交差点は安全も少なからず犠牲にしているだけでなく、効率も悪い。
もっとも、凡人がこういうことを言う前に、頭のいい人たちが既にこういう研究をされて結論を出しているのでしょうねぇ。

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