転換期の日本へ

2015年11月16日読了

著者の一人であるジョン・ダワーは「敗北を抱きしめて」の著者でもある。
9月の沖縄に出張の際に、品川駅の売店でついつい目に留まり購入したが、読了までに時間を要したのは、歴史学者にしては意外にも陳腐な中身だったからかも。

戦後日本はアメリカのアジア戦略にはめられて、属国になることを選択し、今もその状態が続いている、というパラダイムを下に記述が進んでいる。サンフランシスコ講和の際に、アメリカはあえて日本周辺国と日本との国境線を曖昧にし、紛争が置きやすい状態を作り、すなわちこれによりアメリカの軍事力を頼らざるを得ない状態(隷属)に持っていくことで、東アジアに一定の緊張を保つことに成功した。

尖閣諸島については、日本の統治権は認めているが領土とは認めていない。竹島は韓国が主権を主張する「印」がある程度という認識は、軍人が駐留している現状を踏まえて、まったくの誤解であろう。さらには千島に関する記述は避けている。

日本が真の独立を確保するにはやはり日米安保の解消と憲法改正による軍隊の設置しかないのだろうか。

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