脳の意識 機械の意識 – 脳神経科学の挑戦

2018年3月29日読了

脳神経科学の知見から人間の意識とは何か、人はなぜ意識を持つのか、そして機械(人工知能)が意識を持つことはできるのかというテーマに切り込んでいく内容で、一般向けの新書版ながらかなり専門的な解説が入っていて読み応えがある。
脳科学は「モノ」として脳を捉えてその物理的な現象(特に信号がどう伝達されるか)を扱うから、観察できることを重視した研究になる。

人工知能の仕組みが人間の脳神経の伝達の仕組みを集約したようなものになっていることは、本書を読むとよくわかった。一方で私のような凡人にわからないのは、観察できることは意識活動そのものなのに、他人(などの対象物)が意識を持ったかどうかを観察によって判断することに、どこか腹落ちしないところがあって、この領域の理解の妨げになっている。

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