2018年3月21日読了
「心配学」という学問領域があるわけではないことは著者がお断りしている。
当初は心理学の本と勘違いして購入したのだが、内容はリスクと確率の関係を中心に論じている。
キーメッセージは、リスクを心配事として捉える(過剰に心配したり根拠のない楽観視)のではなく、科学的(論理とデータ)に基づいて捉えることを訴える。
昨今、インタネットでいろいろな情報があふれる中、あやふやな情報に対してはなるべく一次情報(つまり情報源に最も近いもの)を求めることや、データの読解力(リテラシ)をつけることの重要性を訴える。
いわゆるリスクリテラシということについて、原発、交通事故、飛行機事故などいろいろな事例を含めて説明しようという著者の姿勢は、経歴を見れば納得がいく。