捨てられる銀行2 非産運用

捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書)

2017年9月21日読了


いつどこで買ったのかわからないが机に放置してあった本だ。おそらく本書の前に同じ著者から出されたものを読んだ直後に買ってそのままにしていたと思われる。
「非産運用」とはなんとも過激なタイトルだが、本書内でそのような言葉は使われていないので、おそらく出版社がつけたものだろう。いわゆる金融改革の中での運用受託者責任とされるフィデューシャリデューティについての論考で、バブル崩壊の後始末で誕生したメガバンクと生き残った証券会社などが手数料獲得のために顧客の利益にならない金融商品を売りつけることで、健全な投資市場が育たないまま、日本が千兆円を超える預貯金残高を持っている問題に切り込もうとしている。
森金融庁長官の政策をサポートする立場で書かれているため、金融庁の政策転換と金融機関の対応の遅れが議論の中心だが、本来であれば、日本の投資市場に必要なのは健全な知識を得るための教育なのだ。貯蓄が多いのは高齢者であって一生懸命働いて貯蓄することを美徳として教育された人々に、高齢となったいまさらに多少なりともリスクを負う投資をしろというのは、かなり大きな価値観の転換である。
まして怪しげな投資セミナーで騙されるなどの事件が循環的に発生しているのだから、信頼の置ける教育をきちんと提供することが国の政策として必要なのではないか。

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